交通事故によるむちうち|慰謝料相場はいくら?
むちうちは交通事故に多いけがのひとつですが、受け取れる慰謝料の金額には大きな差がでることがあります。
その理由は、慰謝料の算定方法に「自賠責基準」「保険会社基準」「弁護士基準」という3つの基準があるためです。
今回はそれぞれの特徴と相場を比較して解説します。
自賠責基準
自賠責保険はすべての車に加入が義務づけられている「最低限の補償制度」です。
慰謝料は日額4,300円(2020年以降)と定められ、被害者ひとりにつき最大120万円までの範囲内で適用されます。
【計算例】
- 日額:4,300円
- 通院日数:45日
- 計算:45日×4,300円=193,500円
任意保険基準
任意保険会社は独自の基準で慰謝料を算出するため、明確なルールは公表されていませんが、自賠責とほぼ同等か少し高い慰謝料額となります。
多くの場合、示談段階で提示される金額は自賠責基準よりやや高い程度のため、感覚的には10~20%ほど高いケースが多いです。
保険会社は支払いを抑えたい立場にあるため、被害者が何も主張しなければ最低水準に近い金額になる傾向があります。
弁護士基準
裁判所が過去の判例などをもとに算出する「弁護士基準」は、むちうちの慰謝料が最も高くなる可能性があります。
むちうちのケースでは、通院1日あたり約7,000~8,000円を基準とし、治療期間や頻度に応じて計算されます。
弁護士を通じて交渉を行う必要はありますが、慰謝料が大幅に上がる可能性があるのが特徴です。
【計算例】
- 日額:7,000~8,000円程度(中間値の7,500円で計算)
- 通院日数:45日
- 計算:45日×7,500円=337,500円
むちうちの慰謝料請求についての注意点
むちうちは画像診断で異常が見つかりにくいことから、ひどいケガではないと判断され、慰謝料交渉で軽く扱われる可能性があります。
たとえば、痛みが続いているのに、保険会社から通院の打ち切りを求められるケースもあります。
そのため、医師の診断書や通院記録をきちんと残し、症状を正確に伝えることが重要です。
まとめ
交通事故によるむちうちの慰謝料は、3つの基準により大きく異なります。
自賠責は最も低く、弁護士基準は高くなる傾向があります。
同じ通院期間でも数十万円の差が出る場合があるため、早めに弁護士などの専門家へ相談を検討してみてください。
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外立 理子Michiko Hashidate
三島いずみ法律事務所の名は、事務所が開設当初に三島市南本町の湧水「福神の泉」のほとりにあったことや、人々が集う泉のように市民生活に密着し愛される法律事務所でありたいという願いを込めて名付けました。
適切なアドバイスはもちろんのこと、ご相談者の様々な事情やお気持ちをくみ取りながら、丁寧にお話を伺うことを心がけております。弁護士への相談は敷居が高いと感じられる方もいらっしゃると思います。
当事務所は、不安な心の内を安心してお話しいただけるような、おだやかな雰囲気づくりを心がけております。どうぞお気軽にお問合せください。
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- 静岡県弁護士会
- 経歴
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- 前職 公務員
- 日本大学法科大学院卒業
- 2010年 司法試験合格
- 2011年 弁護士登録
- 2011~2016年 都内事務所にて勤務
- 2016年 三島いずみ法律事務所開設
事務所概要
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