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歩行者の信号無視が原因の事故|過失割合はどうなる?

交通事故というと「車の運転者に大きな責任がある」というイメージを持つ方が多いかもしれません。

確かに車を運転している者は、歩行者や自転車に配慮する義務があります。

しかし歩行者が赤信号を無視して横断した場合など、明らかに交通ルールを破った行動が事故の原因となる場合、過失割合はどうなるのでしょうか。

今回は、歩行者が信号を無視したときに起きた事故で、過失割合がどのように判断されるのかを解説いたします。

 

過失割合の概要

過失割合とは、交通事故において「どちらがどれだけ責任を負うのか」を数値で表したものです。

たとえば「82」や「64」という形で表され、数字が大きい方ほど事故に対する責任が重くなります。

実際に過失割合を決めるのは、当事者や任意保険会社の話し合いによります。

その際、「別冊判例タイムズ38号(民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準)」などを参考にします。

過失割合は、示談交渉が進む中で確定していきます。

損害の金額が明らかになった時点で、保険会社が過失割合を含む賠償案を提示し、当事者間で協議するという流れです。

 

歩行者の信号無視と過失割合の考え方

交通事故においては、車の運転者に歩行者優先の義務が課されている一方で、歩行者にも道路交通法に基づいたルールを遵守する義務があります。

そのため、歩行者が信号を無視して横断した場合、歩行者にも一定の過失が認められるのが一般的です。

歩行者が赤信号を無視して横断歩道を渡った場合、過失割合は自動車:歩行者=37が目安とされています。

ただしこれはあくまでも目安であり、運転の状況や被害者の属性などによって過失割合が変わる可能性もあります。

たとえば小学生低学年程度の子どもが事故に遭った場合、危険回避が難しいとされ、歩行者の過失が軽減される場合がほとんどです。

さらに幼児や高齢者、障がいを持つ方が事故に遭ったら、自動車側の過失割合がさらに大きく修正される可能性があります。

 

まとめ

歩行者が信号を無視して事故が起きた場合でも、自動車側に一定の責任が課されるのは、法律上「歩行者を守る」という考え方があるためです。

基本的な過失割合は「自動車:歩行者=37」ですが、子どもや高齢者などの弱者が被害者となった場合には、自動車側の責任が重くなることもあります。

公平な解決を図るためには、交通事故に詳しい弁護士へ相談し、適切な過失割合や賠償額を見極めてもらうことが重要です。

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外立 理子Michiko Hashidate

適切なアドバイスはもちろんのこと、ご相談者の様々な事情やお気持ちをくみ取りながら、丁寧にお話を伺うことを心がけております。弁護士への相談は敷居が高いと感じられる方もいらっしゃると思います。

当事務所は、不安な心の内を安心してお話しいただけるような、おだやかな雰囲気づくりを心がけております。どうぞお気軽にお問合せください。

所属団体
  • 千葉県弁護士会 京葉支部
経歴
  • 前職 公務員
  • 日本大学法科大学院卒業
  • 2010年 司法試験合格
  • 2011年 弁護士登録
  • 2011~2016年 都内事務所にて勤務
  • 2016年 三島いずみ法律事務所開設
  • 2025年 マロニエ法律事務所 開設

事務所概要

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名称 マロニエ法律事務所
弁護士 外立 理子(はしだて みちこ)
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